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「こんにちは。」と王子くんがいうと、
「こんにちは。」とポイントがかりがいった。
「ここでなにしてるの?」と王子くんがいうと、
「おきゃくを1000にんずつわけてるんだ。」とポイントがかりがいった。「きかんしゃにおきゃくがのってて、そいつをおまえは右だ、おまえは左だって、やってくんだよ。」
すると、きかんしゃが、ぴかっ、びゅん、かみなりみたいに、ごろごろごろ。ポイントがかりのいるたてものがゆれた。
「ずいぶんいそいでるね。」と王子くんはいった。「なにかさがしてるの?」
「それは、うごかしてるやつだって、わからんよ。」とポイントがかりはいった。
すると、こんどはぎゃくむきに、ぴかっ、びゅん、ごろごろごろ。
「もうもどってきたの?」と王子くんがきくと……
「おんなじのじゃないよ。」とポイントがかりがいった。「いれかえだ。」
「じぶんのいるところが気にいらないの?」
「ひとは、じぶんのいるところが、ぜったい気にいらないんだ。」とポイントがかりがいった。
すると、またまた、ぴかっ、びゅん、ごろごろごろ。
「さっきのおきゃくをおいかけてるの?」と王子くんはきいた。
「だれもおっかけてなんかないよ。」とポイントがかりはいった。「なかでねてるか、あくびをしてる。子どもたちだけが、まどガラスに鼻をおしつけてる。」
「子どもだけが、じぶんのさがしものがわかってるんだね。」と王子くんはいった。「パッチワークのにんぎょうにじかんをなくして、それがだいじなものになって、だからそれをとりあげたら、ないちゃうんだ……」
「うらやましいよ。」とポイントがかりはいった。
